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ふくしかくネット:保育士試験攻略講座

保育士試験合格へ向けて、各科目の特徴や取り組み方、内容面でのポイントなどを書き綴っていきます。社会的養護・教育原理、子どもの食と栄養につきましては、「社会的養護・教育原理攻略講座」、「子どもの食と栄養攻略講座」があるので、このブログでは、それ以外の6科目を取り扱っていきます。

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社会福祉の出題傾向について 

Posted on 19:09:33

<社会福祉の出題傾向について>

「社会福祉」についても、「教育原理」「社会的養護」と異なり、20問ある(8問まで落とせる)こと、「保育士試験出題範囲」の項目に沿って「社会福祉」全体から浅く広く、淡々と出題されていることから、予想やヤマ張りは難しくなっています。
とにかく、捨て問になるような難問・時事問題を今から追いかけることはせず、頻出事項を押さえて6割をしっかり守り、消去法や一般常識も駆使して、結果的には、合格ラインを大きく超えているという形をめざしましょう。


【社会福祉法】

基本は「社会福祉法」の条文です。
福祉サービスの理念、福祉事務所、社会福祉法人、社会福祉事業、社会福祉協議会などが問題の表題になっていても、記述の半分は「社会福祉法」の規定だったりするわけです。

余裕があれば、「社会福祉法」の重要条文(リベンジセットの条文集の【重要度A】)にしっかり目を通しておけるといいでしょう。


【関連諸制度】

生活保護、年金、雇用保険、医療保険、介護保険の基本はしっかり押さえて、知らない記述があっても消去法で対応できるようにしておきましょう。

「地域福祉計画」(社会福祉法)、「障害者基本計画」(障害者基本法)、「障害福祉計画」(障害者総合支援法)「医療費適正化計画」(高齢者の医療の確保に関する法律)などの、計画名が紛らわしい福祉関係計画の根拠法、おおまかな策定事項を問う問題も頻出です。


【社会福祉における利用者の保護にかかわる仕組み】

社会福祉事業の経営者から、利用者を守る、ということですね。
この分野の内容をしっかり押さえられているかどいうかが、「社会福祉」で無難に合格点を取れるかどうかの分かれ目になると思います。
平成27年の全国試験では問15~18がこの分野に関する出題となっており、毎年数問はこの分野から出題されているので、とにかくこの分野だけでもまずはしっかり押さえていただきたいと思います。
「社会福祉法」第75条~第85条くらいの条文が根拠になっているので、それらの条文もしっかり見ておいてください。

① 第三者評価
「社会福祉法」第78条と関係しますが、児童養護施設等の社会的養護関係5施設以外の福祉関係施設においては、いまだ法令上の義務になっていない点に注意してください(保育所は努力義務)。

② 苦情解決
トラブルが常に解決に至るとは限らず、努力義務となっています(社会福祉法82条)。
運営適正化委員会にも注意しましょう。

③ 権利擁護
日常生活自立支援事業成年後見制度を押さえておきましょう。

④ 情報提供
「社会福祉法」第75条がベースですが、「児童福祉法」その他福祉関係法においても情報提供の努力義務が定められています。
「福祉サービスに関する情報提供は、1994(平成6)年の老人福祉法改正によって、初めて法律上規定された。」(○)
という知識がたまに役に立つことがあります。


【相談援助に関する問題(事例問題を含む)】

事例問題を含む相談援助に関する問題については「バイステックの7原則」から考えるといいでしょう。
「バイステックの7原則」は、簡単に説明すると、

①個別化の原則: 利用者(相談者)のケースを他人のケースと比べることはしない。
②意図的な感情表出の原則: 利用者が気持ちをさらけ出せるようにする。
③統制された情緒的関与の原則: 援助者自身の感情は抑えて、利用者に共感する。
④受容の原則: 基本的に、とくかく利用者を否定しない。
⑤非審判的態度の原則: 援助者自身の価値観で断定しない。
⑥自己決定の原則: 基本的に、とにかく援助者は決定しない。
⑦秘密保持の原則: たとえ施設の職員同士であっても、利用者の同意なく、相談内容等を他言しない。

これで、事例問題も含め、相談援助勢に関する問題には、かなり対応できるはずです。
あくまで利用者が主体であり、援助者は基本的には聴き役であり、専門外の相談については専門機関につなぐ、関係機関と連携する、のが「適切」だということになります。

というわけで、出題事項が多岐にわたるため、やはり歯切れが悪くなってしまって申し訳ございませんが、勉強の優先順位づけ、メリハリづけの参考にしていただけると幸いです。


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ソーシャルワークのアプローチ 

Posted on 14:11:38

<ソーシャルワークのアプローチ>

8月9日に行われた筆記試験の「社会福祉」問15で、ソーシャルワーク(社会福祉援助技術)のアプローチの名称・内容を正面から問う問題が出題されました。
耳慣れない言葉で、種類もたくさんあるような気がして、つい後回しにしてしまいがちな部分ですが、保育士試験の「社会福祉」では、あまり深い内容が問われることはなく、名称自体から内容の想像がつくものも多いので、心理社会的アプローチナラティブアプローチなど、名称と内容がつながりにくいものだけしっかり押さえれば足りるでしょう。
平成26年の再試験と平成27年の試験へ向けて、次の11個のアプローチを押さえておけば安心だと思います。
なお、提唱者として、(1)のホリスと、(3)のパールマンは覚えておいたほうがいいでしょう。

(1) 心理社会的アプローチ(ホリスが提唱)
診断主義(生活上の困難の原因を、社会や環境ではなく個人の精神面に求めていこうとする考え方)の流れをくみ、言語によるコミュニケーション能力を活用するもので、ソーシャルワーカーと利用者との関係性を重視したアプローチ

(2) 機能的アプローチ
利用者は潜在的可能性をもつと考え、社会的機能を高めることで問題解決を図るアプローチ

(3) 問題解決アプローチ(パールマンが提唱)
心理社会的アプローチと機能的アプローチを折衷した理論で、ソーシャルワークの過程で利用者がコンピテンス(対処能力)を獲得していくと捉えるアプローチ

(4) 課題中心アプローチ
短期間での問題解決を目的としており、標的とする問題を確定し、課題の抽出、目標設定を行い、短期の計画的援助を行うアプローチ

(5) 危機介入アプローチ
利用者の心理的危機(感情的混乱)への介入により、社会的機能の回復、あるいは心理的危機の回避を行うことを目的とするアプローチ

(6) ナラティブアプローチ
利用者が語る自身のストーリー(物語)について共に考えることによって問題解決を図るアプローチ

(7) 行動変容アプローチ
学習理論に基づいており、条件反応の消去・強化による特定の問題行動の変容を働きかけるアプローチ

(8) エンパワメントアプローチ
社会的に抑圧された立場にあり、パワーの欠如(パワレス)の状態にある人が、その潜在能力に気づき、本来もっているパワーを取り戻すことで問題解決できるように支援するアプローチ

(9) 実存主義アプローチ
実存主義を基盤として、人間を実存として捉えるアプローチ

(10) フェミニストアプローチ
エンパワメントアプローチと基本的に類似した考え方で、女性の解放をめざすアプローチ

(11) 解決志向アプローチ
心理臨床の短期療法(ブリーフセラピー)の影響を受け、課題中心アプローチと同様、短期に目的達成をめざす短期アプローチ


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社会福祉 過去問解説2 

Posted on 17:47:41

<社会福祉 過去問解説2>
(平成20年 社会福祉 問13)

次の文は、権利擁護に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

1 平成18年4月より、児童家庭支援センターに児童虐待防止制度の窓口が設置されることになった。

2 利用契約を結ぶことが困難な利用者への配慮や対等な関係を形成する仕組みが必要とされるようになり、社会福祉法の中に利用者を保護する制度が整備された。

3 日常生活自立支援事業の実施主体は原則として、都道府県社会福祉協議会および指定都市社会福祉協議会である。

4 人権擁護委員法に基づく人権擁護委員制度に、平成6年度から、子どもの人権問題を重点的に扱う子どもの人権専門委員が導入された。

5 成年後見制度は、法定後見制度と任意後見制度があり、前者は、判断能力の程度など本人の事情に応じて、「後見」・「保佐」・「補助」の3つから成り立っている。


<出題の意図等>

「社会福祉」では、「社会福祉における利用者の保護にかかわる仕組み」という分野から、毎年同じような問題が3問程度出題されます。
テーマは、①情報提供、②第三者評価、③権利擁護、④苦情解決のうちのどれかです。

権利擁護については、昨年(平成25年)には出題がなく、一昨年(平成24年)の権利擁護に関する問題は通告先等と法律名の組み合わせを問う間接的な内容だったので、今年は正面から問われる可能性が高いと思われます。

本問は、出題年としては少し古い問題ですが、内容的にはまだ使えます。

選択肢2・3・5の内容は基本的知識ですが、選択肢1・4については、試験の現場において、ギリギリの判断が要求されます。
その意味でも、試験直前のこの時期に検討しておくといい問題かと思います。


<解答・解説>

1=不適切
そのようなことはありません。
ただ、ある事実が「存在しない」ということを自信をもって判断することは困難なので、本問の場合、他の選択肢が「適切」であることを確認していくしかありません。

2=適切
そのとおりです。
具体的には、「社会福祉事業法」から「社会福祉法」への改正(平成12年)に伴い、社会福祉法第75条(情報の提供)、第79条(誇大広告の禁止)、第82条(社会福祉事業の経営者による苦情の解決)などの規定が盛り込まれました。

3=適切
そのとおりです。
これは「日常生活自立支援事業」について最低限知っておくべき基本的知識です。

4=適切
そのとおりです。
しかし、これは「社会福祉」の基本的知識とはいえません。
このような「一般教養」的な知識が出題されるのが、「社会福祉」の嫌らしいところです。
選択肢1とどちらが不適切か比べることになります。
ある程度試験範囲の勉強をしていることを前提とすると、通常は、「知らない制度の話」よりも「知っている制度の中の聞いたことのない話」のほうが誤りである可能性が高いと考えられます。
問題作成者の立場に立つと、「知らない制度の話(知らなくてよい制度の話)」で勝負がつくような問題を作成するはずがないからです。
選択肢4の内容は知らなくても、選択肢1の内容は「知っている制度の中の聞いたことのない話」そのものなので、選択肢1が「不適切」と判断することになります。

5=適切
そのとおりです。
成年後見制度については、民法の条文を細かく押さえる必要などまったくありませんが、この選択肢の記述は成年後見制度の構造を端的に言い表している<ので、この記述の知識だけは完璧に押さえておきましょう。
なお、法定後見制度では、「家庭裁判所」が成年後見人・保佐人・補助人を選任しますが、任意後見制度では、「本人」が任意後見人をあらかじめ選定しておける、という基本的な違いがあります。

以上より、正解は1となります。


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社会福祉 過去問解説1 

Posted on 17:06:01

<社会福祉 過去問解説1>
(平成21年 社会福祉 問20:一部改変)

次の文は、社会福祉制度における利用者負担に関する記述である。最も適切な記述を一つ選びなさい。

1 生活保護法では、被保護者が医療扶助や介護扶助などにより医療や介護のサービスを利用した場合には、利用者は定額負担することとされている。

2 介護保険法では、利用者は介護給付を受けたときはその費用の一部を所得に応じて負担する応能負担である。

3 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)では、自立訓練などの訓練等給付については自立を支援するため利用者負担はない。

4 保育所を利用した場合、利用児童の保護者は所得に応じて市町村が決定した額を負担することとされている。

5 放課後児童健全育成事業を利用した場合、利用児童の保護者は、その費用の一定割合を負担する応益負担である。


<出題の意図等>
今年は、ここ数年になく、「社会福祉」に苦手意識をお持ちの方が多い印象を受けております。
「社会福祉」は、範囲が無限定で何が出題されてもおかしくないという面もありますが、少なくとも6割以上は重要基本事項が繰り返し出題されています。
この重要基本事項を確実に押さえておくことが合格への近道となります。

そこで、筆記試験までの間、今年同じような出題がありそうな「社会福祉」の過去問を取り上げて、重要基本事項をインプットしていただこうと考えました。
回数は保証できませんが、意味のある、ポイントとなりそうな問題を取り上げてまいります。

今回の問題は、ブログ「保育士試験過去問ランド」でも取り上げていたものですが、法改正が入り、また大事な考え方が含まれた問題なので、掘り起こして、改変して、掲載させていただきました。


<解答・解説>

1=×
生活保護や児童扶養手当のような公的扶助の制度では、利用者の負担というものはありません。

2=×
介護保険法では、原則として利用者が費用の1割を負担する応益負担となっています。

3=×
障害者総合支援法では、応能負担が原則となっています。

4=○
児童福祉法56条3項で、「……保育費用を支弁した市町村の長は、本人又はその扶養義務者から、当該保育費用をこれらの者から徴収した場合における家計に与える影響を考慮して保育所における保育を行うことに係る児童の年齢等に応じて定める額を徴収することができる。」と規定されています。
この「家計に与える影響」の考慮として、多くの市(区)町村では、保護者の所得・子どもの人数・子どもの年齢に応じて市(区)町村が決定した額を、保護者が負担することになっています。
保育料のシステムは、応益負担とも応能負担とも割り切れないものです。
実際に上記のようなシステムになっているということだけ押さえておいてください。

5=×
放課後児童健全育成事業では、「1か月いくら」「年間でいくら」「おやつ代がいくら」という形で利用料が徴収されていますが、利用料は実施主体(市町村、社会福祉法人その他の者)がそれぞれ定めており、「1割負担」「2割負担」などと負担率が決まっているわけではないので、応益負担とはいえません(もちろん、応能負担でもありません)。

以上より、正解は4となります。


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子どもの貧困対策の推進に関する法律 

Posted on 18:36:37

<子どもの貧困対策の推進に関する法律>

昨年、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(平成25年法律第64号)が第183回国会において成立し、今年の1月17日に施行されました。
法律の内容から考えて、「児童家庭福祉」か「社会福祉」で、近年の動向に関する問題で選択肢の1つとして出題される可能性があるので、概要(目的、大綱、計画、会議)だけは軽く押さえておきましょう。

1 現状・背景

●子どもの貧困率
18歳未満の子どもで15.7%(2010年OECD加盟国34か国中25位)
(2009年厚生労働省データ)(OECD(2014)データ)※日本の数値は2009年

●ひとり親世帯での貧困率50.8%(2010年OECD加盟国34か国中33位)
(2009年厚生労働省データ)(OECD(2014)データ)※日本の数値は2009年

●生活保護世帯の子どもの高等学校等進学率89.9%(全体98.4%)
(2013年厚生労働省/文部科学省データ)

●世代を超えた「貧困の連鎖」


2 法律の目的・基本理念

第1条(目的)
この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。

第2条(基本理念)
① 子どもの貧困対策は、子ども等に対する教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援等の施策を、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を実現することを旨として講ずることにより、推進されなければならない。
② 子どもの貧困対策は、国及び地方公共団体の関係機関相互の密接な連携の下に、関連分野における総合的な取組として行われなければならない。


3 子どもの貧困対策を総合的に推進するための枠組みづくり

第8条(子どもの貧困対策に関する大綱)
① 政府は、子どもの貧困対策を総合的に推進するため、子どもの貧困対策に関する大綱(以下「大綱」という。)を定めなければならない。
② 大綱は、次に掲げる事項について定めるものとする。
 一 子どもの貧困対策に関する基本的な方針
 二 子どもの貧困率、生活保護世帯に属する子どもの高等学校等進学率等子どもの貧困に関する指標及び当該指標の改善に向けた施策
 三 教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援その他の子どもの貧困対策に関する事項
 四 子どもの貧困に関する調査及び研究に関する事項

第9条(都道府県子どもの貧困対策計画)
① 都道府県は、大綱を勘案して、当該都道府県における子どもの貧困対策についての計画を定めるよう努めるものとする。

第15条(設置及び所掌事務等)
① 内閣府に、特別の機関として、子どもの貧困対策会議(以下「会議」という。)を置く。
② 会議は、次に掲げる事務をつかさどる。
 一 大綱の案を作成すること。
 二 前号に掲げるもののほか、子どもの貧困対策に関する重要事項について審議し、及び子どもの貧困対策の実施を推進すること。

第16条(組織等)
② 会議の会長は、内閣総理大臣をもって充てる。


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